
表面反射を低減、透過率をより向上させるコーティング
光学膜-反射防止膜
[光学膜-反射防止膜]概要
反射防止膜(AR)とは屈折率の異なる物質を交互に積層させることにより干渉がおこりその原理を利用して特定の波長の反射率を低減させた膜のことです。
多層(マルチコーティング)することにより、ディスプレイ等の表面反射を低減、透過率をより向上させ画面を見やすくします。

アルバックテクノの反射防止膜(AR:Anti-Reflection)は、米国JDSUniphaseの反射防止膜HEA2000®を継承しており、低温スパッタリングマシンMeta Mode™(メタモード)でガラスはもちろんのこと、フィルム、樹脂(アクリル、ポリカーボネート等)に対して反射防止膜をコーティングしております。
反射防止膜HEA2000®は反射防止膜の中でも歴史のある反射防止膜で、光の波長における可視光全体の反射が低く抑えられているため、高品質を要求される海外での航空宇宙産業、警察等に高い評価を得て採用されています。国内では、ディスプレイの高精細化、屋外での利用の増加に伴い、貼り付けが容易なPETフィルムへの反射防止フィルムを広く提供させていただき、お客様からの高評価をいただいております。
また、反射防止膜をコーティングするプロセスと併せて撥水コーティングも実施できます。
フラットパネルディスプレイへの反射防止+防汚効果+耐摩耗性向上が兼ねられます。
さらに、ドライコーティングならではの色調調整も可能です。反射防止膜をコーティングする方式はバッチ処理ですので、試作から量産までお客様のニーズにあわせた反射防止膜をご提供させていただきます。
反射防止膜とは
光は界面で反射を起こします。例えば100%の光がガラスを通過すると表面で約4%、裏面で約4%の反射がおこるため、合計で約8%の反射が起こります。
ガラスを正面から見たときに、自分の姿が写るのはこの8%の反射によるものです。
ガラスへの映り込みを低減させるために光学薄膜による光の干渉作用を利用した誘電体膜を積層した反射防止膜を成膜することで反射を1/10程度に抑えることが可能です。
積層する可視光の反射防止膜は一般的には2~6層が多く、仕様や用途により選定しています。
反射防止膜積層別光学特性

上記グラフは縦軸(Reflection)が反射率で値が低ければ低いほど反射が抑えられているということになります。
また、横軸(Wavelength)は波長で380nm~780nm(人により差はあります)が可視光線です。人間の眼の感度が良いところは550nm近辺と言われています。
光の波長について
光にはいろいろな電磁波が存在します。一般的には下記の通りに分類されており、光学薄膜で取り扱う光の波長もこの範囲内にあります。
この中で人間の目に見える波長は可視光ですが蛍光灯や太陽光がほぼ白色に見えるのは、すべての色がほぼ均等に混ざり合っているためで、実際には短い波長の青色から長い波長の赤色までの色が存在します。
波長を示す単位としては、nm(ナノメーター)が良く用いられます。
1mm=1000μm(ミクロン)・1μm=1000nmとなるため、1nmは百万分の1ミリ。
つまり550nmの波長の緑の光は0.005mmの波長となります。
特長
1:品質に定評のある米国JDS Uniphase社の反射防止膜「HEA 2000®」を継承
2:ガラスはもちろんのこと、フィルム・樹脂への成膜可能
3:反射防止膜と併せて撥水コーティングも可能
4:視認性が向上されるのでタッチパネルに最適、反射防止+防汚効果+耐摩耗性向上
基板:各種ガラス PET アクリル ポリカーボネート その他樹脂

反射防止コーティングの実測値
光学特性:分光光度計による分光特性結果と視感度透過率と反射率

両面反射防止膜加工後の視感度
反射防止コーティングの用途
《反射防止膜層数別の特長と用途》
・2Layer AR
特長:単一波長のみ反射を抑え透過させる。仕様となる波長のみの効率化を目的とする。
用途:Blu-ray、DVD、CD、MOなどの光学エンジン等
・4Layer AR
特長:視感度帯域全体の反射を抑え透過させる。仕様波長帯域が広い場合4層を選定する。
・6LayerAR
特長:視感度帯域全体の反射色彩を抑え透過させる。視感度帯の反射をフラットにする。
用途:ディスプレイなど、デザイン性と見やすさ
表面処理一覧
WET成膜
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VACAL®(バッカル)
クラックの発生を極めて少なくするアルミニウム、およびその合金上へのアルマイト皮膜処理
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TUFRAM®(タフラム)
硬質アルマイトとフッ素樹脂の複合被膜 低摩擦と耐摩耗性向上のアルミ専用の表面処理
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NEDOX®(ニダックス)
無電解ニッケルとフッ素樹脂の複合被膜 高硬度と耐摩耗性向上の各種素材への表面処理
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NIFGRIP®(ニフグリップ)
無電解ニッケルとフッ素樹脂の共析被膜 非粘着や離型性効果の各種素材への表面処理
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ULCERAM®-C39(アルセラム-C39)
フッ素を使用しないセラミック系のコーティング(塗装)被膜 耐熱性と非粘着性を兼ね備えた表面処理
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大型硬質アルマイト
日本最大級を誇る大型液晶製造装置対応のアルマイト処理
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アルマイト処理
アルマイト(陽極酸化処理法)の基礎から、当社独自の応用技術をご紹介しています
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ALpika®(アルピカ)
低放出ガスの表面処理
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SUSpika®(サスピカ)
容易で良質な処理を応用
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SuperALpika®(スーパーアルピカ)
アルミニウム合金の低放出ガス耐食処理
DRY成膜-光学膜
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光学膜-あらまし
アルバックテクノの光学膜について
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光学膜-撥水膜
撥水性、潤滑性に優れる撥水性コーティング
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光学膜-反射防止膜
表面反射を低減、透過率をより向上させるコーティング
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光学膜-カラーハーフミラー
反射特性と透過特性を合わせ持つ光学膜
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光学膜-黒色膜
スパッタリングによる光学薄膜で成膜される反射防止膜
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光学膜-反射ミラー
劣化・腐食を抑える金属膜コーティング
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光学膜-赤外線カットフィルター
熱線をカットし、熱線の影響を低減するダイクロイックフィルター
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光学膜-多層膜コーティング
特定の波長域の透過率や反射率の強さをコントロールできる多層膜コーティング
DRY成膜-硬質膜
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硬質膜-あらまし
アルバックテクノの硬質膜について
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硬質膜-TiN膜
母材との密着性が非常に高い耐磨耗性、耐スクラッチ性に優れた硬質膜
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硬質膜-CrN膜
酸・アルカリに対して優れた耐食性を持つ硬質膜
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硬質膜-DLC膜
アモルファス構造で潤滑性・摺動性に優れた硬質膜
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硬質膜-AlTiN膜
真空中の金属部品からの放出ガスを低減させる特性を持つ硬質膜
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硬質膜-TiCN膜
塩水環境化でも高い耐食性を示す硬質膜
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硬質膜-MoS2/TiN膜
潤滑油が使用できない環境などでの摺動、シール面への成膜に適している硬質膜
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硬質膜-加飾膜
食器向けに最適な硬質膜
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硬質膜-スパッタリング膜
アルバックテクノが提供する受託成膜加工サービス

目的にあった表面処理のご案内
部材の特性やご利用目的による適切な表面処理の選び方をご紹介しています