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よくあるご質問:基礎知識
表面処理技術の基礎的なことをわかりやすく解説しています。
Q1 めっきとは?
Q2 アルマイトとは?
Q3 白アルマイトとは?
Q4 黒アルマイトとは?
Q5 硬質アルマイトとは?
Q7 無電解めっきとは?
Q1:めっきとは?
英語では“plating”という。 化学的、電気的な反応によって、被処理物に金属を析出(注1)させることです。広義には湿式めっきのほか、蒸着、スパッタ、溶射、はんだ被覆など乾式めっきも含まれます。
注1:(析出 precipitation)= 固溶体から異相の結晶が分離成長する現象
Q2:アルマイトとは?
アルミニウムを陽極(アノード)にして、ある種の水溶液中(電解液)で電気分解すると、アルミニウム上に酸化皮膜が形成されます。この皮膜がアルミニウムの陽極酸化皮膜(=アルマイト)と呼ばれております。自身の酸化膜なので密着性が良く、耐食性・電気絶縁性に優れます。アルマイトの電解液として硫酸を使用する硫酸アルマイト、シュウ酸(蓚酸)を使用するシュウ酸(蓚酸)アルマイトが一般的です。
Q3:白アルマイトとは?
硫酸アルマイトの1種で電解液温度を常温程度に保ち、電気分解により形成された酸化皮膜になります。耐食性に優れます。
Q4:黒アルマイトとは?
白アルマイト表面の細孔に黒い染料を吸着させて、黒く発色させたものが黒アルマイトと呼ばれております。
Q5:硬質アルマイトとは?
硫酸アルマイトの1種で電解液温度を低温に保ち、電気分解により形成された酸化皮膜になります。皮膜硬度が高く、白アルマイトと比較して厚膜化が可能です。
Q6:シュウ酸(蓚酸)アルマイトとは?
電解液にシュウ酸(蓚酸)を使用した酸化皮膜になります。非常に高い耐食性をもっており、金色に発色したやかんや鍋等に使用されております。弊社では真空装置向けに改良を行ったシュウ酸(蓚酸)アルマイトを「VACAL®-OX(バッカルOX)」という商品名で販売を行っております。
Q7:無電解めっきとは?
電気分解ではなく化学的に行うめっきのことを無電解めっきと呼びます。無電解めっきは金属はもちろんのこと導電性の無いプラスチックなどにもめっきできます。アルバックテクノ(株)では、アルミを含む金属系の無電解ニッケルメッキを生産しています。ニダックス®・ニフグリップ®も無電解ニッケルメッキの一種といえます。